どんなに心を落ち着かせても、きっかけ次第で頭に血が上ってしまいます。

どんなに健康でいても、年を取り、いろんな病気にかかりやすくなり、心も蝕んでいきます。

どんなに平和に暮らしていても、天変地異が起こって明日食べるものさえなくなってしまいます。

 

この世は苦であるとお釈迦様はおっしゃったのはそういう理由なのかもしれません。

 

物やお金が手に入ったわけでもないのに、心の持ちようがよくなる、軽くなる、明日を頑張ろうという力が湧いてくる。

これが宗教の力だと思っています。

 

こんな自分なんかだれも分かってくれないと自暴自棄、自己否定する方が非常に多いと言われます。引きこもりや登校拒否はクラスに一人か二人はいると言われます。心療内科の待合室はいつも満室だそうです。

 

阿弥陀仏という仏はそういう方々のために仏となられたのです。

信仰心がある方だけが救われるのではありません。

阿弥陀仏よ、助けてくださいと思って南無阿弥陀仏と唱える方が救われるのです。

 

まるで、自分の子どもを優しく包み込む母親のように阿弥陀仏は私たちを見つめています。

南無阿弥陀仏と唱えることは阿弥陀仏に包まれるようなものです。

 

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と何度も唱える。

そうすれば、安心感がでてきます。

自分はここにいて大丈夫なんだ。阿弥陀様だけは分かってくれる、許してくれる。

辛いことがあった子どもが母親から抱きしめられると元気になるように、

自己肯定感が生まれ、また明日も頑張ろうという力が湧いてきます。

 

これが南無阿弥陀仏と唱えた効果だと私は思っています。

 

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