日記

故郷の風景が変わると寂しくなるのはなぜ?


 

毎年7月23日の前後は実家の法要の手伝いのために長崎に行く

長崎市内の浄土宗のお寺さんは月参りをしながら、

よそのお寺の施餓鬼法要に参列(随喜)されるので、(約15回)

7月8月はあり得ないほど忙しい、

もちろんだが、急に執り行われるお葬式もされる

 

長崎に行くたびに

いかに自分が恵まれた環境にいるかを思い知られる

 

そのため

住職である兄の手伝いをするのは

日ごろの労を労うのもあるが、

自分の根性を叩き直すためでもある

 

福岡に移り住んで早13年目に突入したが、

実家の本堂の脇にある白木のお位牌を見るたびに

悲しい気分になる

あのお世話になったおじちゃんやおばちゃんたちが

次々とお浄土へ旅立たれたと思うと

何ともやり切れない気持ちがわく

 

施餓鬼法要は初盆の方はほぼ100%お参りに来られる

受付けをしていると、

お初にお目にかかる方ばかりで、

故人名を聞くと

「ああ~そうでしたか、寂しくなりましたね」

という会話になり、

時代が変わった瞬間を味わってしまい

もっと言えば、

自分が知っている実家ではないような気を起こす

 

それでも、実家周辺のお檀家さんは

私を見るや否や

「あら~~、正之君~~お久しぶりね~~

会えてうれしい~」と軽く握手会が開かれる

年に一度アイドルになる瞬間

 

この地域は

我慢強い、

信仰深い、

そういう方々が多い

私はそんな環境で育ったため

どんなことでも耐えきれる自信がある

 

なぜ僧侶となり、

福岡へ来たのか、

その原点に帰れる日

それが実家の施餓鬼法要である

 



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