前回に引き続き
また自分とこの宗祖を褒めたたえるという
あまり聞こえがよくなく、
かつ、眠たい話です
法然さんが成し遂げたことは
前回も言ったように
さまざまある仏道修行を
「念仏一つに絞った」
といってもいいかもしれません
なぜそのようなことをされたのか
“父の遺言”がそうさせた
と私は思っています
法然さんが幼少のころ
お父さんは豪族同士の争いで夜討ちに会って亡くなります
死ぬ間際に
「敵を恨んではいけない、お前が仇を打てば、また相手も仇を打ってきて、恨みは尽きることはない
おまえは出家して私の菩提を弔い、自ら仏法を求めよ」
と言い残されました
この感覚は当時としては常識外れだったようです
武士は親の仇をとるのが“親孝行”の時代です
(今でも裁判で相手を打ちのめす)
そんな中で法然さんのお父さんは
自分がこういう目にあったのは相手のせいではなく
自分の「業」によるものだ
とおっしゃいます
また遺言では中国の故事を出して、恨みによる解決法はこの世にない
ということをおっしゃいました
生きることは「業」による苦しみということが
わかっておられたので仏教にも造詣が深かったと思います
そういう言語環境にいたために
法然さんの出家の目的は最初から他と異なっていたのでしょう
伝記には後に出家し
「父の遺言忘れがたく」というフレーズが出て来ます
どうにかして父のような業によって支配される生き方に救われる道はないのか
来る日も来る日も仏典(釈迦の言葉)と向き合いますが
教えてくれる先輩もなく、仲間もいない
絶望の淵をさまよいながらまた仏典を読みふける毎日
出家から約30年経ち
ついに光を発見しました
6世紀の中国で
南無阿弥陀仏の念仏だけでOKと言った方を
見つけたのです
この発見の喜びの表現として伝記には
「涙が1000行ほど流れた落ちた」と書かれています
(落涙千行)
それが浄土宗のはじまりとなるわけです
ね?
眠たかったでしょ?
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