受容されるということの難しさがテーマか?
〜「おおかみこどもの雨と雪」を見た感想〜
昨日、初めてちゃんと見たので思ったことを記したい
まず、高木正勝のBGM、
これによっていつまでもボーっと見ていたい欲求にかられる
特に雪で戯れるシーンはこの映画の最高潮だろう
貧困シングルマザーという扱いがデリケートであるにもかかわらず
ありえないくらいの母性で引っ張っていく凄さ
いやいや、それは物語という非日常性でもって、
こういう母親がいたらいいよねという現代の願望なのだろう
不登校であっても、学校で問題を犯しても親は全てを受け入れてくれる大きな存在
そして、都会とは対象的である田舎で、人から
「受け入れてもらえる」という一番必要とされる現代人の欲求が満たされる
「雪」が、自分がおおかみであることを
同級生の男子に認められるシーンが感動的であったのは
家族以外の人からの受け入れてくれたことの安心だったと思う
おおかみというのは差別、偏見の象徴で
現代人の生きにくさを表しているのかもしれない
それでも「いいんだよ」と受け入れてくれる人がいる
というのは本当に救いだっただろう
男は自尊心の塊なのだろう、
一度自分の居場所だとわかるとどんなに危険であっても
そうすることしか生きていけない不器用さがある
だから、
「雨」にとっておおかみが絶対に捨てられない無二のアイデンティティなのだろう
いきなり死んだとされる父親も「雨」も
生きることの難しさを描いている
ただ単にボーッと見ていても映像が綺麗で楽しむことができるし
まさに子育て真っ最中だという親たちにとって
かなり我が身を振り返される映画だったと思う
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