これは「如意(にょい)」と言って
法話(説法、説教)をする時に身につけるアイテムで
落語家の扇子の元になったもの
昭和58年に亡くなられた前住職が使っていたそうで
おそらくオンリーワンの自作
今の住職から「使ってみる?」と譲り受け
仏具屋さんに言って「房(紐のような飾り)」を付け
35歳から使い始めた
なにせ長さがちょうどいい
材質がいいのか、
使っていると(手垢や皮脂が付いて)
ピカピカと艶が出る
まるで先代さんの功徳が再び光を帯びたように感じる
法話の原稿を包む「帛紗(ふくさ)」も
先代さんが使っていたものを修繕してマイ帛紗にしている
高座(演台のこと)に登るには
ものすごい覚悟が必要で
ものすごい孤独感が出る
たった一人ですべてをやり通さなければならないが
こうやって験担ぎを行うと
ひとりではないように感じて非常に心強い
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