欲にも二種類あり、
「悟りをめざしたい」という欲は煩悩になるのか
煩悩かどうかは
「自分」を増やしているか、減らしているか
という基準
「自分だけが助かりたい」「他人はどうでもいい」
「私はそれを欲しい」「私のモノにしたい」「私が認められたい」
これを手に入れることで「自分」という存在を膨らまそうとするのが私たちの世界における欲です
それに対し、悟りをめざしたいという欲は
「苦しみから離れたい」「心を清らかにしたい」「真理を知りたい」
これは、自分を縛っている執着や「私というエゴ」を削ぎ落としていく方向に向かっています。
通常の煩悩(貪欲)は「自分を肥大化させ、執着を強めるもの」ですが、いい欲は「煩悩を捨て、心を清める方向へ向かわせるエネルギー」です。
一般のエゴ欲は、常に「結果」だけを欲しがり、思い通りにならないと怒り(瞋)を生みます。
「なぜ早く悟れないんだ!」「あの人は進んでいるのに私はダメだ」と、焦りや嫉妬、自己嫌悪がセットになります。
一方、いい欲(菩提心)は 「今、この瞬間の心を落ち着けよう」「今、この呼吸に集中しよう」という原因(修行のプロセス)を整えることに喜びを感じます。
その主語は何か?
「特別な私」になりたいのではなく、「苦しみ」を消したいのか
妨げられたら?
怒りや焦りが湧くのではなく、また淡々とやり直すだけ
他人の幸せは?
嫉妬する、または無関心ではなく、共に喜び、助け合いたい
スポーツ選手が「勝ちたい」という執着を捨てた瞬間にゾーンに入り、最高のパフォーマンスが出る状態に似ています。
「もし『誰からも評価されない』としても、
それでもなお価値を感じて頑張れること」は何でしょうか?
それを探ることが、欲に依存しない「本当の強さ」への入り口かもしれません。
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