人類が誕生したのは30万年前と言われています
その間約5000億人が誕生したそうです
今の地球の人口は約75億人なので4925億人の方が亡くなったということです。
もし一人も亡くならずに生きていたら、今の私たちは生まれていないでしょう。
なぜなら人は誰かが死ぬことで生まれるのです。
亡くなりますと日本の場合火葬します。
すると骨になるのではなく、
ほとんどは二酸化炭素として大気中を舞います
その二酸化炭素を植物が取り入れます、
その植物を草食動物が食べ、
草食動物が肉食動物を食べ、
植物を野菜として、
動物をたんぱく質として
私たちは取り入れています。
動物や野菜を取り入れながら、
実は亡くなった方の一部をいただいているわけです
つまり、
そういう理由からも
私たちは生かされていると言えるのです。
食事の時の「いただきます」とは
命をいただくということへの感謝の言葉です
すべては相衣関係（あれがあるから、これがある）
によって存在しています。
生まれるということは
この時代に「仮に」肉体を受けたということです
もちろん両親のおかげによって生まれたのですが、
仏教的に言うと
地球上のあらゆる物質がたまたま人間という形を生んだということで
構成要素から見て虫や動植物と本質的に違いはありません
そう考えると、自分の体は自分の物ではない、
地球の物質がある条件で成立させたという考えになります
自分が死を迎えるということは
自分が他の方を生かすことになります。
今まで自分が供養を受けてきたのを
今度は自分が他の方を供養するために捧げる番
ということになります
自分の物というのは他人ものでもあります
だから、
自分だけという感覚が薄れていき
他は自分の一部であるから
他と自分の区別がなくなり、
シェアし合いましょう
分け与えましょう
という生き方になります
もっと究極的にいうと、
自分はすべての生きとし生けるものの一部であって、
互いに存在するから自分があるからであって
地球があるから自分がある
地球があるから他の星もある
その地球も他の星も生まれては消滅し、
それを繰り返し循環している宇宙も自分の一部ということになります
自分の意識や視野がどんどん広がると
地球と一体する
宇宙と一体するということなのでしょうが、
理屈でわかっていても
なかなか目の前の事で一杯でそのような高い意識で宇宙全体を俯瞰することは凡人にはできません
これはお釈迦様が説いた
「無常」「無我」の考えで
要するに
都合がいい考えや思い込みは錯覚、倒錯だから
あらゆる苦しみ悩みはこれから生まれるので
早く気づいた方がいいということです
なかなかできませんが、
仏教精神がある国はこうして争いごとをやめてきました
（だから、インドではイスラム教徒から滅亡されました）
逆にこれが自分だけの物という感覚が強いと
数には限りがあるので
相手の物を奪い合うか
相手を殺すということになります
歴史を見ればわかりますが
欧州人がアメリカ原住民を征服していったのはそういうことです
インディアンが
「なぜあなたたちは分けあたえることをしないのか、これは我々の物ではない、大地自然のものだ」
と言っても聞きません。
ここはオレの領土だ、フロンティア精神だと突然言い出して奪って来たのです
これからを考えると、
世界の人口が増えるということは
奪い合うことになりかねないということです
無常と無我から生まれる
利他の精神
慈悲の考え
分け与える考え
成熟すれば必ず
仏教スピリットになるのでは？
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