仏教の話

どんなに世間に見捨てられても、孤独になっても受け入れてくれる存在を感じることが最高の安心、心の安定


 

年を取るということは

今まで当たり前にできていたことが

できなくなり、

自分の身の回りがどんどん変化していき

世の中の時間の流れについていけなくなり

 

不安と昔に戻れないもどかしさが

常につきまとうのだろうと思う

 

体が思うように動かなくなり

体が不自由な状態になってもできる「行」が

南無阿弥陀仏の念仏である

 

阿弥陀仏という仏は

“どんな方”でも“自分の名前”を唱えてくれた方のところに迎えに行くと「約束」している

 

それは

人と人とのいいかげんな約束なんかではない

紙一枚で成り立つ「契約」なんかではない

 

あれだけ信用していた人からの裏切られる

そういうことがあるのがこの世

 

世の中のことを知れば知るほど

ホンモノはこの世を超えたところにあるということがわかってくる

 

また

最も信頼し合い

最も愛する方と

絶対に別れなければならない愛別離苦があるのがこの世

 

阿弥陀仏はそんなどうにもならないことに

たった一度の念仏でさえ迎え取り極楽に連れてって

もう一度最愛の人と再会して、

永遠に幸せにしてくれる場所を提供してくれる

 

何か変わる必要もない

何か清らかな心にする必要もない

 

人は

いろんな過去の出来事から

偏見、誤解が生まれ

償いきれない罪を作り

やんなきゃならないものがあるんだけど

わかっているけどできない

 

自分の都合が上手くいけばいくほど

他人を見下し、傷つけ

自分の罪がわからなくなり

わかっていてもごまかし包み隠す

 

それでも

阿弥陀仏は

「いいんだよ、わかっているよ」と

微笑んで受け入れてくれる

 

念仏を信じていても

念仏をなかなか唱えない

わかっちゃいるけど、

そんなにしょっちゅうは唱えない

法然上人のようには唱えきれない

 

それでも

阿弥陀仏は

「いいんだよ、唱えてくれてありがとう」

と喜んでくれている(と思う)

 

どんなに世間に見捨てられても

ひとりぼっちになっても

阿弥陀仏だけは見捨てない

 

最後の最期まで

こんな自分を受け入れてくれる方がいるということ

その存在を感じ取れるということが

最高の安心、心の安定

 

そう思わずにいられません



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