仏教の目指すものは何かといえば、「四弘誓願」に見られるのではないか
「四弘誓願」とは菩薩が共に誓う最終目標である
誓ってすべての人々を救おう
誓ってすべての煩悩を断という
誓ってすべての教えを学ぼう
誓ってこの上のないさとりを得よう
すべては「行」であるという認識の中でもたらされる。「聴く」という行為を「行」に捉えると、「聴」の耳編が行人偏に変わり「徳」に変化するのである。(井上広法氏の話より)グリーフケアは計り知れない功徳が眠っているといっていい。
また、傾聴は相手を喜ばすボランティア精神と捉えるのではなく、自己の修養のためであるというスタンスが重要である。なぜなら、相手を観察するという実践は相手に向かい合っている自分自身をよく見つめる行為でもあるからだ。
相手を慈しむ思いが湧いてくるのは無我の理解からである。無我が生まれると、自己が溶解し他人との区別がなくなり、他人の悩みは自分の悩みと同じように捉えるようになり、他人を自分のように慈しむようになる。四弘誓願に対し、無我の実践は原始仏教的であり、目指そうとする想いは仏教徒として大事であるが、到底到達できる境地ではない。だから、思った通りにならない苦の想いに共感をする思いやりが大切である。
また、死別した遺族に対し、傾聴を辛抱強く行うことによって信頼関係が生じ、相手が受け入れる様子が伺えタイミングよく仏教の思想を伝えることが出来たら坊主冥利に尽きると言える。なぜなら、葬儀とは次の世界にしっかりと送り届ける儀式であるため、これが伝わらなかったら葬儀の意味はないと言えよう
死んだら終わりではなく、愛する人と仏の国でまた人生をやり直すことができるという浄土教の教えはこれから生きていく上で大いなる希望をもたらすことができ、こちらから絶対的自信をもって伝えることのできるグリーフケアと言える。
参考文献
『ともに悲嘆を生きる』島薗進(朝日新聞出版)
『グリーフケアと仏教の再構築』高野山大学教授:井上ウィマラ、上智大学グリーフケア研究所、2015年3月刊
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