仏教の話

自分軸を見つける方法〜「業」を理解しましょう〜


 

何か悪いことが起きた時、こういう風に考えませんか

 

・運が悪かった

・自分の性格のせいだ

・先祖の霊が邪魔した

 

人というのは何かのせいにして防衛反応を働かせますが

仏教の原則から考えるとそれはちょっと違います

 

自分の行為の結果というのは過去の行為の結果の積み重ねであって

自分の行いは自分にしか降りかかりません

これを自業自得といいます

 

悪い結果が出た時だけではなく

良い結果が出た時も自業自得です

「業」自体には良いも悪いもありません

 

業というのは

・行いの結果

・行いの結果の後になんらかの働きかけをする力(業力)

という二つの意味があります

 

では最初に出した三つの事柄をこの法則に当ててみましょう

「運が悪かった」

運とは何でしょう?

実はよくわかっていません、辞書で調べても

「巡り合わせ」と書いてあります

巡り合わせを調べても「運」と書かれて堂々巡りです

私たちは自分の悪業をよくわからないものを

勝手に都合よく辻褄が合うようにしているだけなのです

 

「自分の性格のせい」

性格とは生まれつきのように思いますが

ずっと長い間行ってきた習慣の積み重ねです

古代インドの言葉に

 

心 が変われば 態度が変わる。

態度 が変われば 行動 が変わる。

行動 が変われば 習慣 が変わる。

習慣 が変われば 人格 が変わる。

人格 が変われば 運命 が変わる。

とあります

つまりは自分の行動の元となる心

心で起きたことも行い、業になりますので

心の中の現象が一瞬一瞬、積み重なって

徐々に性格をつくったのであります

 

「先祖の霊のせい」

拝み屋さんはいまだにこれを言うらしいです

考えてみてください

自分が先祖になった時、子孫は可愛くてたまらないと思うんです

自分の子、孫、ひ孫を見て、呪うはずがないでしょ

 

仏教というのは因果関係で考えます

一瞬一瞬の業が起きて、それを原因として縁によって結果が生まれる

その結果が原因となり、縁によって結果が生まれる

これを繰り返します

何らかの働きがあるとすれば

それが結果をもたらす業による力というものです

 

お釈迦様はなぜこれを言ったかというと

人は生まれを問うのではなく

行動を問うのだ

とおっしゃいました

 

人の品格は生まれつきではなく

その人がどう行動してきたかによります

なので

お釈迦様は当時のインド人を観念的に支配していたカースト制度を批判して

どんな身分の方でも修行仲間になってもらいました

 

カースト制度のものになった考えに不滅の根源思想がありました

それはどういうものかといいますと

人間を動かすものは何かということを調べていたら

心臓を動かすもの、「それ自体」だろうと考えました

観念的になりますが、「それ」をアートマン(我)といい、

人が亡くなってもなくならない、常住不変の霊魂のようなものとされ

これがある以上、奴隷の子は奴隷、貴族の子は貴族になってしまうカースト制度を生みました

 

仏教では

人間とは肉体と感覚と心となそうとする力と認識など、5つの要素がたまたま合わさって状態であるといい、このアートマン(我)を否定しました

このアートマンのような実体があるとその実体を動かすものは何か、またその実体を動かしているものを動かしているものは何かという原因さぐりが永遠続くため

そのような根源的実体を否定し、互いに関係し合っているこの世の現象を見つけたのです

 

業という考え方は

言い換えれば自分軸をしっかり持つことです

 

行為が未来の結果を決めますので

何をすればいいのかはわかります

悪いことはせず、良いことをしていくという当たり前のことです



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