日記

「鬼滅の刃」が掲げる人間の本質の問題とは何か


 

「鬼滅の刃」が掲げる人間の本質の問題とは何か

 

精神科医の名越康文先生が書かれた“鬼滅本”によると

鬼とは人間の存在の根底にある「未熟性」を象徴しており

その未熟性を自覚してどのように成熟していくのかがこの漫画のテーマである

と述べている

 

未熟性とは

必ず持ち合わせていながら、直視しようとしないものであり

これこそ

仏教から見た人間観と全く同じ「凡夫(ぼんぶ)」である

 

凡夫(浄土真宗では「ぼんぷ」と読む)とは

煩悩を抱え、悟りを開くことができない愚かなもの

とされ、阿弥陀仏の救いの対象となっている

 

その凡夫であり、未熟である人間は

生きる上で避けては通れないトラウマを

どのようにして解決していくのか

鬼の道を選ぶか

鬼を退治する道を選ぶのか

どちらも自分を正当化、防衛する方法である

 

鬼狩りになって成熟するものもいれば

鬼になって成熟せずに終わるものもいる

しかし、

どうなのだろう

成熟とは何を以って成熟と言えるのか

鬼狩りの中でも未熟性を直視できない者もいるように見える

 

名越先生の鬼滅本で一番大切な問いかけは

そもそも

「人は本当に成熟することが出来るのだろうか」

「成熟する必要があるのだろうか」

という問いである

 

いいかえれば

人はトラウマを克服することはできるのか

いやいや、

人はトラウマを抱えたまま生きていくのである

だから、この世のでは解決できない問題を

この世を超えた価値観、存在を求めようとするのが宗教的救いではないのか

と私は思う

 

鬼=悪

鬼狩り=善

という単純な二元論ではなく

もっと深い、

人がどうすることもできない本質的な問題をテーマにしている

と改めて思う

 

やっぱり、鬼滅は面白い



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