日記

「鬼滅の刃」が掲げる人間の本質の問題とは何か


 

「鬼滅の刃」が掲げる人間の本質の問題とは何か

 

精神科医の名越康文先生が書かれた“鬼滅本”によると

鬼とは人間の存在の根底にある「未熟性」を象徴しており

その未熟性を自覚してどのように成熟していくのかがこの漫画のテーマである

と述べている

 

未熟性とは

必ず持ち合わせていながら、直視しようとしないものであり

これこそ

仏教から見た人間観と全く同じ「凡夫(ぼんぶ)」である

 

凡夫(浄土真宗では「ぼんぷ」と読む)とは

煩悩を抱え、悟りを開くことができない愚かなもの

とされ、阿弥陀仏の救いの対象となっている

 

その凡夫であり、未熟である人間は

生きる上で避けては通れないトラウマを

どのようにして解決していくのか

鬼の道を選ぶか

鬼を退治する道を選ぶのか

どちらも自分を正当化、防衛する方法である

 

鬼狩りになって成熟するものもいれば

鬼になって成熟せずに終わるものもいる

しかし、

どうなのだろう

成熟とは何を以って成熟と言えるのか

鬼狩りの中でも未熟性を直視できない者もいるように見える

 

名越先生の鬼滅本で一番大切な問いかけは

そもそも

「人は本当に成熟することが出来るのだろうか」

「成熟する必要があるのだろうか」

という問いである

 

いいかえれば

人はトラウマを克服することはできるのか

いやいや、

人はトラウマを抱えたまま生きていくのである

だから、この世のでは解決できない問題を

この世を超えた価値観、存在を求めようとするのが宗教的救いではないのか

と私は思う

 

鬼=悪

鬼狩り=善

という単純な二元論ではなく

もっと深い、

人がどうすることもできない本質的な問題をテーマにしている

と改めて思う

 

やっぱり、鬼滅は面白い



・。*・。*・。・。*・。*・。
【円相寺副住職のイベント情報】
・。*・。*・。・。*・。*・。

【5月23日】16:00〜19:00 ななカフェこども食堂 in 円相寺

【毎週土曜】朝7:00 一緒にお祈り(お経を読むお参り)しませんか?

【しばらくお休み】朝10:00~11:30「寺ヨガ」

【毎週金曜】15時~17時 大人のための書道教室(美和台公民館)

【満員お礼】小中学生対象リアル寺子屋式子ども書道教室はこちら

↓↓↓円相寺副住職のイベント情報公式LINE@お知らせが来るかも!?

副住職は仲間になりそうにこちらを見ている


副住職が仲間になりたそうにこちらを見ている!

【お問い合わせ】
円相寺副住職 裏辻正之(えんそうじ ふくじゅうしょく うらつじ まさし)
アイコンをポチると各SNSをご覧になれます↓↓↓
         YouTube

〒811-0213 福岡市東区和白丘1-10-48