やっぱり藤沢周平原作の時代劇はいい

 

仲代達矢が主演の「帰郷」を見る

 

まず、役者が違う

桁外れというか、次元が

 

そして、内容が

 

親分の罪を庇って許嫁と離れ江戸へ

そこで世話になっている方の奥方と駆け落ちし

しかし、その方が不治の病に

一緒に死んでと頼まれ殺されそうになったところを

首を絞めて殺してしまう

 

その罪と許嫁との約束を果たせず

ずっと引きずって老いる渡世人

 

出世をしたいとか

叶わぬ恋をしたいとか

そんな俗世の欲はなく

 

どうにもならない自分の業に苦しみながらも

自分の命を大切な人（生き別れた娘）のために使う

 

途中、

何度か出てくる南無阿弥陀仏

ここが大事

 

自分の罪にずっと苦しみ

この先も苦しむであろう自分の後世を憂い

 

それでもどうにかして故人の菩提と

自分の来世が良くなればと切に願う

 

その願いは心からってもんじゃない

もっともっと奥にある何かから発せられる願い

 

それを見事に演じている

そんじゃそこらの役者ではできないだろう

 

やっぱり

藤沢周平の時代劇はいい

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