藤沢周平の時代劇は美しい
とくにお作法が美しい
部屋に入る仕草一つにおいても
座って襖を開ける、
入って襖を閉じる
この一連の動きを見るだけで身が引き締まる
「たそがれ清兵衛」の宮沢りえ
「山桜」の田中麗奈
「花のあと」の北川景子
「蝉しぐれ」の木村佳乃
これらの映画を見ると
日本の女性の美しさはこういうところにあるんだなぁと思う
藤沢周平の話は日本人が誰でも共感できる内容だ
人生に翻弄される人が
それでも懸命に生きていく姿を描くことで
見終わった人がまた明日頑張ろうという思いが沸き起こる
なんとなく冬のシーンが多いのは
日本人の辛抱強さを表しているからだろう
その辛抱強さがまた美しい
そして、みんな暖かく心優しい
思った通りにいかない
そればかりか理不尽な目に遭うばかり
だけど、
居直らず、立ち向かい
「恥」は死ぬことよりも辛いこと
だから、
真面目に生きていかなければならない
そういうところが実に美しい
藤沢周平の映画はもう作らないのだろうか
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