日記

孤独死は誰にでも起こりうる『時が止まった部屋』のレポート


 

孤独死は誰にでも起こりうる『時が止まった部屋』のレポート

 

お釈迦さまはこの世は「苦」であると説いた

この場合の苦とは

満たされない、

思い通りにならない

という意味である

 

現代の「苦」は孤独にあると言われる

 

孤独死は年間3万人

その内11%が自殺、

自殺は若者が多い

 

この現状をまずは知って欲しいと

“その現場”をミニチュアで伝える方の本を読んだ

 

遺品整理や死後数か月経った部屋を片付ける特殊清掃に関わる若者が

その部屋と物から見て浮き出た死の問題を発信しているのである

 

帯のタイトル通り

孤独死は決して他人事ではないこと

誰にでも起こりうるもの、

と訴えている

 

孤独死はなるべくしてなったもの

良くも悪くも人は縁によっては生かされている

という仏教の「縁起思想」はそれも成り立たせる

 

ゴミ屋敷のミニチュアを見た40代の女性が言う

「私は綺麗好きだから、こんな風にはならない」

 

ではなぜゴミ屋敷になるのか

その原因は突然の喪失感によるものと。

突然、大切な方が事故死に遭う

突然、解雇になる

ペットとの死別、、、離婚

 

そして、鬱になり、

“生きる力”を失い

当たり前にできたことができなくなる

 

仕事の激務によって

エネルギーを使い果たしてしまい

家の事が何一切できない

 

ゴミ出しの曜日時間が決められ

夜勤などが重なると

ゴミを出すことができなくなり、

ルールを守らないと退去されたり

激しく叱責される

その恐怖と無気力から

だんだんとゴミを溜めるようになる

 

ストーカーに狙われた女性は

ゴミが出せない

 

飼い主を失ったペット達は

殺処分される

 

人は誰かに支えられないとこうもなるのである

 

生きづらさを抱えた若者が

壁にテープを使って

「ゴメン」という文字を残して

この世を去った

 

この「ゴメン」は何に対する謝りなのだろうか?

どうして、未来への可能性を残された若者が

こんなに苦しまなければならないのか

 

 

『時が止まった部屋』の著者は

部屋を綺麗にした後、

仏花と線香を手向ける

 

そこまでの仕事は頼まれていないそうなのだが

そうする理由は

部屋の「締めくくり」と

遺族への「区切り」をつけるためだと

 

そういう使命からか

普通、離職率99%のこの職業を

続けている

 

 

ぜひ一読あれ



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